タスクとは「やること」でしかなく、したがって解釈には余地がある。
ここを突き詰めると、それこそ「哲学でもやりたいのか?」とこぼしたくなるほどの深淵が見えてきたりする。
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私はタスクとは何かについて、管理の公理と解釈の公理を持ち出すことで説明を試みている。
1 まずは公理を導入する
解釈の公理
タスク管理を扱う際に用いる公理の一つで、以下のこと
1:タスクは事柄を解釈することによって生じる
2:事柄には「対象」と「行動」がある
3:解釈とは以下2つを行うこと
1つ以上の対象事柄Xと、1つ以上の行動事柄Aを結びつけること(やること事柄)
やること事柄を「やること」と判断すること
4:解釈の仕方は解釈者によって異なる
解釈の公理が言っていること
タスクは対象と行動を含む
ある「対象と行動の組」がタスクであるかどうかは人次第である
Aさんがタスクであると判断しても、Bさんはタスクでないと判断する
同じAさんでもタスクであると判断するときもあれば、しないときもある
管理の公理
タスク管理を扱う際に用いる公理の一つで、以下のこと
1: タスク管理は必ず何らかのツールに依存している
管理の公理が言っていること
タスク管理しているなら、何らかのツールを使っている
たとえば単に買い物リストを書いてスーパーに持参するだけでも「ツールを使っている」と言える
2 続いて観測と管理という動作を導入する
観測されたタスク
観測者Xによって観測されたタスクAは以下を満たす
XはAを「やること」だと認識している(解釈している)
XはAを言語化することができる
このような行為を観測をいう
管理されたタスク
観測されたタスクを管理することで、管理されたタスクになる
3 最後にタスク管理を定義する
タスク管理とは、管理されたタスクを管理することである。
まとめると、以下のレイヤーがあると言える
1 解釈のレイヤー
ある事柄Xを「やること」だと解釈する
このとき、Xには対象と行動が見出されており、この「やること」をタスクという
2 観測のレイヤー
タスク(解釈された「やること」)を言語化する
言語化できるほど解釈を進めるか、自分の能力を高める必要がある
3 管理のレイヤー
観測されたタスクを管理する(何らかのツールに乗せる)
上記レイヤーから、タスク管理の本質を色々と導くことができる
何をタスクとみなすかは人次第、状況次第であるということ
絶対的な正解など無いのだということ
言語化ができねばタスク管理はできないのだということ
言語化する姿勢と能力も重要である
ツールに乗せる必要があるのだということ
脳内だけで完結させることはタスク管理ではない
関連
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個人タスク管理に向いていない人
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上記はあくまでも私の考えである。
皆さんはどのような考えをお持ちであろうか。タスクが「やること」でしかない以上、考えのバリエーションも様々であり、おそらく哲学と呼べるレベルで深淵であろう。この件について考えてみることで、あなたのタスク管理もより深まるはずだ。
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